「佐藤家の朝食、鈴木家の夕食」オンエアを終えて…

1月 31st, 2013

オンエアから数日経ちましたが、
「佐藤家の朝食、鈴木家の夕食」観てくださったみなさま、
本当にありがとうございました。

Twitter、ブログなどでのたくさんの反響に、驚き、感動しております。
デリケートな内容も扱っていたので、
観てくださった方がどう感じるか心配な部分もあったのですが、
感想や意見を読ませていただき、作品を受け入れてくださった方が多いようでホッとしております。

オンエアが終わったということで、もう少々語らせていただこうかと…。
(気をつけてはいるつもりなのですが、使用する言葉のチョイスが適切でなかったら申し訳ございません)

今回この作品を書かせていただくにあたって、
「カップル間で子供を生むことが難しいカップル、と、そのカップルの子供」
という例のひとつとして、
同性愛カップルとその子供たちを登場させましたが、
テーマとして描きたかったことは同性愛カップルに限られたことではありません。

男女間のカップルでも、事情によって代理出産やAID、養子縁組などを選択された方、その子供たちがいると思います。
それぞれの事情に置き換えても観ていただけると思います。

視聴者の中には、佐藤家カップル、鈴木家カップルに似た方も多くいらっしゃったようで、
その方々の感想などは、リアリティがあり、とても興味深いものでした。

また、佐藤家や鈴木家のようなカップルに関心のない方でも、
この作品を観たことで、このような家族もあると意識していただけたようで、
この作品を書かせていただいたことの意味があったのではないかと感じています。

読ませていただいた感想のひとつに、
「佐藤や鈴木という日本でよくある名字を使用したのには意図があるのか」というのがあったので、お答えさせていただくと、
いっけんどこにでもありそうな、平凡に見えるありふれた家族でも、
実はこのような事情があるのかもしれませんよ、という意味を込めて、
日本に多い名字にしました。

見るからに何かありそうな家庭だけが、そうとは限らないと思うのです。
平凡な幸せそうな家庭に見える、お隣の佐藤さん、お向かいの鈴木さんももしかしたら……と思うことで、さまざまな家庭がある(また、それぞれの家庭にそれぞれの家庭の苦難や幸せがある)ということに気づいていただければと。
もっと言うと、それぞれの家庭の朝食や夕食にも意味が込められているのですが、語りだすと長くなってしまいそうなのでまたの機会に…。

個人的な感想も少々…。
そら役の小林涼子ちゃん、可愛かったー!!
いくつになってもあの透明感!お芝居にも磨きがかかってますよね〜♪
省吾パパ役の藤井さんとの、仲良し親子っぷりがとても気に入っています!
あのお二人だからこそだせた雰囲気だと思います。
お二人にこの親子を演じていただけてとても嬉しいです♪
自分で書いておきながら、省吾パパのシーン、泣いてしまいました(笑)

あと、余談ですが、あるシーンに一瞬だけ私映ってます(笑)
台詞もひとこといただいてしまいました(笑)なんかすみません…。

さて、内容に直接関係のないことで語らせていただくと、
今回この作品を形にしていただいたことは、
物書きの私としてはとても意味のあることでした。

前回も申し上げたように、この脚本は、お仕事として依頼をいただいて書かせていただいたものではなく、
個人的に書きたいと思い、お仕事と関係なく個人でひっそり書き温めていたものでした。

脚本は映像化されてお客様に観ていただいてやっと成立するものだと思うので、
チャンスがあれば映像化していただきたいとは思っていましたが、
私はまだ脚本家として知名度も低く、また、内容にデリケートな部分もあり、
このオリジナル脚本を映像化するのは難しいことでした。

数人ですが、何人かプロデューサーの方に読んでいただき、
読んでくださった方はとても気に入ってくださっていたのですが、
映像化までの道のりは遠く…。

なので、今回チャンスをくださった監督、プロデューサーのみなさまにはとても感謝しています。ありがとうございます。

いままでお仕事でオリジナル脚本を書かせていただいたことはありますが、
依頼をいただき、それに合わせて書かせていただいたものでして、
今回のように自分発信のオリジナル脚本が映像化されたことは初めてでして、
私の中で意味のあるステップでした。

もちろん、お仕事として形にするために、はじめの稿からはだいぶ変更しましたが(たとえばはじめは二時間ぐらいの尺で書いていましたが、オンエア枠に合わせて90分に書き直したり、スケジュールに合わせてシーンや人物を変更したり削除したり…)それは当たり前のことでして。制約のないお仕事はないと思いますので。

「どうせオリジナル書いても通らないから…」と拗ねずに、
これからも時間を作って、個人的に書きたい作品をひっそりコツコツ書いていこうと思います(笑)

う〜ん、やっぱり長くなったなあ。まだ語りきれてないのに(笑)
監督、キャスト、スタッフ、関係者のみなさま、
そして、観てくださったみなさま、本当にありがとうございました。


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